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  • 朝野裕一

動かす感覚を確かめよう!:その1〜足を踏む時

歩いている時のお話をしましょう。

特に足を踏み込んでいる時のお話です。主に下肢のお話しになります。

下肢とは、股関節・膝関節・足関節その他の足のいくつかの関節を

含んでいます。

特に足と足指(足趾)の話になります。踏み込んだ時の足(裏)の

感覚を確かめようということは既に何回も話してきました。

しかし、単に足を踏み込んだ時の足(裏)の感覚といってもピンと

来ないかもしれません。

ですから少し詳しく起きている現象を確認してみましょう。

何もそれを事細かく歩いている時に気にする必要はないのですが、

知っている方がふと気づいて、こうしてみよう!などと思えるかも

しれませんので。

さて、ますは足を踏み込んだ時の下肢の役割はなんでしょうか?

主に4つあると言われています。

(1) 真っ直ぐ立っている状態(直立位)を保つ安定性を保証すること

(2) 移動するための駆動力を生じさせること

(3) 足を着いた時に加わる床や地面に加わる衝撃を吸収すること

(4) 歩いている間のエネルギー消費を効率良くすること

(1) が満たされないと、歩いている間常に不安定になってしまい歩く

こと自体を続けることができなくなってしまいます。

(2) は下肢全体が前に進む原動力になっているということです。

(3) も、推進力と同時に床や地面から受ける反力を受け止めて、衝撃を

和らげる役割として重要です。

(4) によって、長く歩くことが可能になります。

この4つの機能(役割)を前提にした上で、足が地面に着く瞬間から

離れる直前までに、足の周りでどんな現象が起きているのかを

探ってみましょう。

これは、

主に3つの場面に分けられます。重要な場面が3つあるということです

まず通常は、

足は踵から地面に着きます。

その際に衝撃吸収と下腿(スネの骨を含む部分)を前に送り出す動き

が筋肉などによって行われます。

前脛骨筋と呼ばれるスネの骨の前側についている筋肉が主にこの役割を

果たします。

その時にスネの骨が前に行くに伴い膝が少し曲がります。

これが衝撃吸収の役割も担います。

また、踵を着いた瞬間から、少しまるでペダルを踏むような動き

と言ったらわかりやすいでしょう?そのような動きが認められます。

この動き(つま先がわずかに下に動く)によって、足への衝撃自体も

和らげられ、スムーズな次へのフェイズに移ることができます。

このわずかな動きがないと、

パタンパタンとした足裏接地が起きてしまいます。

もう一つのフェイズ(場面)は、引き続いておこる足裏全体が地面や床

に接する瞬間です。

この時、足全体に身体の重みがかかり、地面からその反力を受けること

になります。

膝はやはり少し曲がったままです。

※競歩という競技に限っては、この瞬間は膝がまっすぐに伸びていな

ければなりません〜普通の歩き方とは違うんですね〜※

最後のフェイズ(場面)が、踵が浮いてつま先が地面や床に残る瞬間

です。これはむしろ足指(つま先)が残るからこそ踵が浮くことが

できるわけで、前への推進力を保ちつつ脚を振り出す準備となります。

この時に蹴り出しという言葉がよく使われるのですが、決して意識的に

蹴っているわけではないので、この言葉は誤解を招く使い方ではないか

と思っています。

足指=つま先を少し(気持ち)地面に残すようなイメージといった方が

現象を正しく示していると思います

とにかく、この3つが足を踏み込んだ時に感ずるべき場面です。

踵からペダル踏みのように足を着き、足裏全体で身体の重みを支える

(膝は軽く曲がっている)、そして最後につま先を少し残すような

イメージです。

この一連の感覚をイメージしておいて、実際の歩行場面では細かいこと

は忘れて、しっかり地面あるいは床を掴む感覚を持って歩くと良いので

はないかと思っています。

試しに、

イメージトレーニングした後にウォーキングしてみてください。

あまり余計なことは考えずにしっかりと地面を捉えるにはいくつかの

重要な瞬間・場面があるということをどこか頭の片隅に置いた上で。

今日も読んでいただき、ありがとうございました。また明日。

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